IL-1/IL1ra系のインターフェロンの抗ウイルス効果修飾機構の解析
Project/Area Number |
06770393
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Gastroenterology
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
大川 康彦 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (00233049)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | IL-1 / IL-1ra / インターフェロン |
Research Abstract |
インターフェロン治療を施行した慢性ウイルス性肝炎症例の血清IL-1ra値を経時的に測定し、以下に示す新たな知見が得られた。 1.慢性B型肝炎、C型肝炎の治療前の血清IL-1ra値は、健常人に比し有意に高値を示した。 2.慢性B型肝炎、C型肝炎の治療前の血清IL-1ra値とALT値、IgG値は相関せず、また自己抗体陽性群、陰性群間で血清IL-1ra値に差異は無かった。 3.慢性C型肝炎の治療前の血清ウイルス量と血清IL-1ra値は相関しなかった。 4.慢性C型肝炎のインターフェロン治療有効群の血清IL-1ra値は、インターフェロン投与開始前、2週後、3カ月後と徐々に上昇する傾向がみられたが、各時点間で有為差はなかった。一方、無効群では投与開始前に比し2週後に有意に上昇し、3カ月後にはほぼ投与開始前値まで低下する傾向がみられた。 5.慢性C型肝炎のインターフェロン治療無効症例の血清IL-10値は、投与開始前に比し2週後に上昇する傾向がみられたが、有効症例ではそうした傾向はなかった。 6.慢性C型肝炎のインターフェロン治療前後で、血中C3d結合免疫複合体値と血清IL-1ra値はほぼ同様の変動を示した。 以上より、慢性C型肝炎のインターフェロン投与2週後に血清IL-1ra値が上昇する病態では、インターフェロンの抗ウイルス効果が減弱することが明らかとなり、そのような病態形成にはIL-10や免疫複合体が関与する可能性が示唆された。
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Research Products
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