Project/Area Number |
06770487
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Circulatory organs internal medicine
|
Research Institution | 福井医科大学 |
Principal Investigator |
清水 寛正 福井医科大学, 医学部, 助手 (80242600)
|
Project Period (FY) |
1994
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
|
Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | 血管内皮細胞 / 蛋白チロシンリン酸化反応 / プロスタサイクリン / エンドセリン / チロシンキナーゼ |
Research Abstract |
1、ヒト臍帯静脈から得られた培養血管内皮細胞にprotein-tyrosine phosphataseのinhibitorであり、また一部の蛋白チロシンキナーゼのactivatorであるvanadateを添加するとPGI_2の産生は時間依存性、濃度依存性に亢進した。vanadateはアスピリンでcyclooxygenaseを一旦blockした血管内皮細胞のcyclooxygenase活性の回復を促進し、cycloheximideやactinomycin Dを同時に添加すると、回復促進作用は消失したことから、この作用はmRNAを介してcyclooxygenaseの新生が誘導されたことによるものであることが示された。一方エンドセリン-1産生は時間依存生、濃度依存生に抑制された。またvanadateがPGI_2、エンドセリン-1の産生に影響を与える同濃度で、実際に蛋白チロシンリン酸化反応を引き起こした。 2.vanadateに加え、チロシンキナーゼのinhibitorであるgenisteinやherbimycin Aを同時に添加した場合、vanadateのPGI_2産生促進作用は抑制され、エンドセリン-1産生低下作用も抑制された。またvanadateによる蛋白チロシンリン酸化反応も抑制された。この結果から上記のvanadateの効果は実際にチロシンキナーゼを介するものであることが強く示唆された。 3、そのレセプターにチロシンキナーゼ活性の存在が明らかにされているPDGFは血管内皮細胞のPGI_2産生を亢進させた。PDGFとvanadateを同時に作用させるとPGI_2産生刺激作用が増強された。この結果からPDGFのPGI_2産生刺激作用も少なくとも一部はチロシンキナーゼを介していることが示された。 この結果から血管内皮細胞におけるPGI_2、エンドセリン-1産生調節機構ひいては血管トーヌスの調節機構にチロシンキナーゼも大きく関与している可能性が示された。
|