再灌流性不整脈発現に対する細胞膜Na^+/H^+交換系の関与
Project/Area Number |
06770519
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Circulatory organs internal medicine
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
雪吹 周生 日本医科大学, 医学部, 助手 (80193639)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 再灌流性不整脈 / Na^+ / H^+交換系 / H^+-ATPase / 心筋虚血 / pH |
Research Abstract |
ラット摘出灌流心において酸性再灌流(AR)はpH依存性に再灌流性不整脈の発見の発現を抑制するが、ARに引き続く灌流液pH正常化は新たな不整脈の発現を惹起する。本研究ではこの催不整脈作用に細胞内Na^+濃度調節機構が如何に関与するかを検討する目的で心筋のNa^+/K^+-ATPase活性を測定し、一方でNa^+/H^+交換系の抑制薬を用いてその抗不整脈作用を検討した。実験モデルとして従来と同じくラット摘出灌流心を用い、左冠動脈床に10分間の虚血を施したのち再灌流した。pH7.4で再灌流した対照群での再灌流性心室細動(VF)の発生頻度は92%と高率であったのに対し、再灌流初期1/2分、1分、2分、4分間AR(pH6.6)を行うとVF頻度は40%以下とARの持続時間に係わらず低値であった。しかしARに引き続き灌流液pHを7.4に変換後2分以内のAR群では高率にVFが出現し、より長期のARの後にpHを正常化させても新たな不整脈は惹起されなかった。別の実験系において左室自由壁のNa^+/K^+-ATPase活性を細胞化学的に測定すると、10分間の虚血により同活性は虚血前の平均23%に低下するものの、AR1/2分、1分、2分、3分、4分で各々22%、27%、29%、50%、67%と継時的に再上昇し、3分以上のARで虚血終了時に比し有意な回復を示した。以上より灌流液pH正常化に伴う催不整脈作用は2分間以上のARを持続したのち、すなわち心筋のNa^+/K^+-ATPase活性が一定の回復を示した後には消失する。これは細胞内Na^+濃度調節機能が再灌流不整脈に重大な影響を及ぼすことを示唆する。一方、Na^+/H^+交換系の特異的抑制薬であるEIPAとHOE-694の効果を検討する両薬剤を虚血前ならびに再灌流中に虚血域に投与すると(0.1〜10μM)、再灌流性VFの頻度は用量依存性に低下した。両薬剤は有意な陰性変力作用を示さず、また心筋の活動電位などに対する電気生理学的な影響は軽微であった。以上から、Na^+/H^+交換系を介するNa^+流入が細胞内イオン動態の変化を引き起こし、再灌流性不整脈を発現させることが支持される。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)