Project/Area Number |
06770551
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Pediatrics
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
梶田 光春 名古屋大学, 医学部, 助手 (60242856)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 先天性代謝異常症 / 有機酸分析 / 液体クロマトグラフィー / 質量分析法 |
Research Abstract |
今年度の研究では、主に大気圧化学イオン化液体クロマトグラフィー/質量分析法(LC/APCI-MS)を用いた先天性代謝異常症の診断法についての検討を行った。 1.LC/MSによる有機酸分析法について検討した。LC/MSとしては日立M1000-Sを用い、サンプルは、フィルターを通すのみでHPLCに直接導入した。通常のサイクリックスキャン分析でグルタル酸尿症、アルカプトン尿症などで異常排泄有機酸を検出できた。また、選択イオン検出モード(SIM)の使用により、感度の上昇と簡便な定量分析を行うことができた。この方法では前処理がほとんど不必要であり、極めて容易な測定が可能であり、有用であった。 2.リピドーシスの診断のため、LC/MSによる糖脂質類(セレブロシド、セラミド類)の分析を行う目的で、準備段階として標準物質の分析を開始した。今後は引き続き測定条件の検討を行った上で、実際に臨床検体での測定を行う予定である。 3.血清または尿をウレアーゼで処理したあとに、ガスクロマトグラフィー/質量分析法によって分析し、有機酸と同時にアミノ酸、糖類および核酸などを測定する方法を同時に検討した。この方法は比較的前処理が簡単で、結果から多くの情報が得られるので、多種類の疾患のスクリーニングに応用できることが期待された。 4.質量分析法を用いて、脳内の微量アミン類の検出を行った。また、ラットの脳内でエピニンから神経毒と考えられるN-メチルノルサルソリノールが作られることを証明した。 現在のLC/APCI-MSでは物質の構造に関する情報が得にくいという問題がある。今後は、新しい測定手段としてLC/MS/MSを用いることによってこの点を改善し、さらに今の分析法を発展させてゆく予定である。
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