ニーマン・ピック病C型のコレステロール細胞内輸送障害の病態についての検討
Project/Area Number |
06770556
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Pediatrics
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
赤星 進二郎 鳥取大学, 医学部・附属病院, 助手 (90231810)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ニーマン・ピック病C型 / コレステロール細胞内輸送障害 |
Research Abstract |
ニーマン・ピック病C型(NPC)は細胞内コレステロールの輸送に障害がみられ、結果として細胞内に遊離型コレステロールが蓄積する。また、正常細胞においても種々の薬物投与にて細胞内コレステロール輸送障害を起こすことが知られているが、その病因についてわかっていない。また、臨床的には4つの病型に分類されるが、遺伝的な異同について明らかにされていない。 始めに遺伝的に同質であるものでの検討をする必要があるので細胞融合法を用いて遺伝的異質性について検討した。まず幼児型4例、成人型1例、マウスモデル(SPM)の遺伝的異質性について細胞融合を用いて検討した。その結果幼児型全てとSPMは同じ相補群であること、軽症である成人型は幼児型とは異なる相補群であることを初めて明らかにした。また、生化学的には成人型は、幼児型に比べてコレステロールの細胞内蓄積と外因性コレステロールのエステル化障害が軽度でありことが判明した。 次に外因性コレステロール細胞内輸送には、細胞内情報伝達系の関与が示唆されていることから、これに関係すると考えられる細胞内pHの変化を正常、幼児型、成人型の細胞で検討した。正常での反応と比べると幼児型では細胞内pHの変化が少ないこと成人型は細胞内pHの基礎値が低いことなどが明らかになり、臨床病型と対応する事が考えられた。これに関連することとして細胞内環境を酸性に保つ液胞型^+H-ATPaseの阻害剤であるBafilomycine A1がコレステロールエステル化を阻害し、成人型NPCでは感受性が高いことが判明し、細胞内pHの結果を合わせると原因となる異常蛋白質の候補と考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
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