Project/Area Number |
06770643
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Dermatology
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
岡 昌宏 神戸大学, 医学部・附属病院, 助手 (30252761)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | プロテインキナーゼC / 色素細胞 / 悪性黒色腫 |
Research Abstract |
色素細胞の分化・増殖・癌化においては、プロテインキナーゼC(PKC)が重要な役割を果たしていると考えられている。PKCには分子多様性が存在し、それぞれの分子種は固有の機能を果たしている可能性がある。本研究は色素細胞の分化・増殖・癌化におけるPKC分子種の役割の解明を目的とし、以下の結論を得た。 1.色素細胞の癌化に関与するPKC分子種の検索 正常色素細胞および悪性黒色腫細胞のPKC分子種を同定したところ、両細胞間には明らかな分子種発現の相違があることが示された。すなわち、正常色素細胞にはαおよびβ分子種の両者が発現しているが、悪性黒色腫細胞ではαまたはβ分子種の一方のみが発現していることが明らかとなった。現在、黒色腫名病型とα、β分子種発現との相関につき解析を行っている。 2.色素細胞の増殖に関与するPKC分子種の検索 色素細胞は静止期にはα、β、δ、ε、ζ分子種を発現しているが、増殖時にはζ分子種以外はダウンレギュレーションをうけるが、ζ分子種は活性化され、しかもその活性化動態はDNA合成能と相関することが明らかとなった。現在、色素細胞増殖シグナル伝達経路へのζ分子種の関与について、さらに詳細な解析を進行中である。 3.色素細胞の分化に関与するPKC分子種の検索 色素細胞の分化形質である色素生成にはβ分子種が関与するという報告がなされていたが、本研究ではβ分子種を欠如する色素細胞においても色素生成は起こっていることが確認され、上記の報告について問題提起がなされた。さらに、色素生成に関与する細胞内小器官にはδ分子種が豊富に存在することを確認し、現在δ分子種による色素生成調節について、さらに詳細な解析を行っている。
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