哺乳細胞の熱中性子照射による突然変異誘発-HPRT遺伝子座の突然変異発生頻度とその突然変異細胞のDNA解析-
Project/Area Number |
06770705
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Radiation science
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
木梨 友子 京都大学, 原子炉実験所, 助手 (80252534)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 熱中性子 / HPRT / CHO |
Research Abstract |
1.熱中性子の細胞致死効果 CHO細胞に当実験所より得られる熱中性子を照射し、コロニーアッセイ法にて0Gy-3Gyの生存曲線を求め、^<60>Coガンマー線(1Gy/min)と比べた。熱中性子の細胞致死効果は、RBE(Relative Biological Effectiveness)で比較すると、D_<10>で6.8、D_0で2.6と非常に熱中性子の細胞致死効果は高かった。 2.熱中性子によるHPRT遺伝子座突然変異誘発 Hat培地で3日間培養し自然発生のHPRT遺伝子座突然変異細胞を除外したCHO細胞に熱中性子を照射し,その細胞を7日後に6-thioguanineを加えた選択場培地に種き,10日後にコロニーを数え,HPRT突然変異発生頻度を調べた。熱中性子によるHPRT遺伝子座突然変異誘発は2Gyの吸収線量で、3.7/10^5、^<60>Coガンマー線(1Gy/min)と比べ4.6倍の高い突然変異誘発を示した。 3.α粒子のHPRT遺伝子座突然変異誘発への寄与 京都大学原子炉実験所の研究炉により得られる熱中性子には、0.15Gy/minのγ線が混在するが、このため^<10>B濃度によりα線の含有率および線量率が変化する。ホウ素(^<10>B)を加えない時には、^<14>N(n,p)^7C反応により生じるpの効果によるα線の割合は53%であるが、^<10>B濃度が50ppmの場合には^<10>B(n,a)^7Li反応により生じるaの効果によるα線の割合は94%となる。同じ吸収線量でα線の割合は94%の時のHPRT突然変異発生頬度は、α線の割合が53%の時の約1.5倍で、α粒子のHPRT遺伝子座突然変異誘発屁の寄与が示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)