Project/Area Number |
06770821
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
内分泌・代謝学
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
田辺 晶代 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (00236655)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 副腎腫瘍 / ウワバイン / 高血圧症 |
Research Abstract |
最近、内因性ジギタリス様物質はウワバインであり、主に副腎に由来するとの報告がなされた。今回、我々は内因性ウワバインの病態生理学的意義を明らかにすると共に、それがウワバイン産生副腎腫瘍が存在するか否かを明らかにするため、各種心血管系疾患、内分泌疾患、特に副腎腫瘍において末梢血中および副腎静脈血中免疫活性ウワバイン濃度をラジオイムノアッセイにて測定した。その結果、血中ウワバイン濃度は本態性高血圧症や各種の二次性高血圧症(原発性アルドステロン症、クッシング症候群、褐色細胞腫、慢性腎不全、末端肥大症など)で増加を示した。血中ウワバイン濃度は原発性アルドステロン症の片側副腎摘出術後、末端肥大症のハ-デイ-法による下垂体腺腫摘出術後、慢性腎不全の血液透析療法後に各々有意に減少した。一方、両側副腎摘出後患者の血中ウワバイン濃度は健常者と有意差を認めなかった。副腎静脈血中濃度を検討した8例中5例では、末梢血からの有意なステップアップを認めなかったが、既知の副腎ホルモンの異常を認めない高血圧の2例、原発性アルドステロン症の1例において、腫瘍側の副腎静脈血中濃度が末梢血よりも高値を示した。以上の事から、心血管疾患および内分泌疾患での内因性ウワバインの病態生理学的意義が示唆された。さらに、副腎は血中ウワバインの主要な起源ではないと考えられたが、一部の副腎腫瘍はウワバインを産生するウワバイン産生副腎腫瘍である可能性が示唆され、新しい型の副腎性高血圧症であることが示唆された。今後さらに多数例での検討が必要と考えられた。
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