トリグリセライド・クランプ法による手術侵襲下における中性脂肪加水分解能の測定
Project/Area Number |
06770914
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General surgery
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
東 崇明 三重大学, 医学部・付属病院, 助手 (50242938)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 脂肪乳剤 / 経静脈栄養 / トリグリセライド / 加水分解 / トリグリセライド・クランプ / インスリン・クランプ |
Research Abstract |
研究代表者らは、これまでに24時間絶食にした健康成人を対象として、あらたに開発したトリグリセライド・クランプ法を用いて研究を行ってきた結果、長鎖脂肪酸脂肪乳剤のトリグリセライドの加水分解速度(至適投与速度)は、0.1g/kg.体重/時前後であることを明らかにした.ただしこの投与速度は、安定期にある成人を対象としたものであり.研究代表者の所属する研究班は、すでに脂肪乳剤の加水分解速度は手術侵襲後早期や、軽症の感染症下では亢進することを発表している.ただしこの研究結果は、脂肪乳剤を投与した後のK1値やK2値を計算することによって得られたものであり、脂肪の加水分解を必ずしも反映していないと考えた。そこで研究代表者は、手術侵襲期にある患者を対象として、トリグリセライド・クランプ法によりこの課題の解決を試みた.しかし、術後侵襲期にはいわゆる外科的糖尿病状態にあるうえ、トリグリセライド・クランプを行う際にはほとんどの場合、葡萄糖が投与されていることに着目し、インスリンが外因性脂肪の加水分解におよぼす影響を前もって検討すべきであるとの結論に達し、術後患者を用いての研究にはいる前にインスリン"とトリグリセライト"を同時にクランプし、インスリンの脂肪乳剤の加水分解速度、すなわちリポ蛋白リパーゼ(LPL)におよぼす影響を検討した.その結果、通常の静脈栄養においてみられる10〜11μU/ml程度の高インスリンはLPLに影響を与えず、トリグリセライドの加水分解速度は、0.109±0.003g/kg.体重/時であった.この研究結果を基に当初の目的であった手術侵襲下の脂肪の加水分解能の検討を引き続いて行うこととなった。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)