Research Abstract |
研究実績は以下のごとくである。ER陽性ヒト乳癌細胞株MCF-7及びマウス大腸癌細胞株COLON-26に対し本法を施行し、2%Agarose gel電気泳動にてPCR産物を確認した。その結果MCF-7のみにBandを認め、この産物を制限酵素Pvu IIで消化しERmRNA由来であることを確認した。次にER陰性ヒト乳癌細胞株BT-20,MDA-MB-231,453およびSK-BR-3に対し本法を施行した。その結果BT-20,MDA-MB-231,SK-BR-3にBandを認め、MDA-MB-453には認めなかった。またNormal Controlとして健常成人男性4名、女性4名の計8名の末梢血に本法を施行しERmRNAの存在を検討したところ全8検体でBandを認めた。この結果から末梢血中有核細胞はERmRNAを発現していると考えられた。以上の結果からER陰性ヒト乳癌細胞株においてもERmRNAの発現が認められるが正常末梢血中有核細胞にもその発現を認めると考えられ、本法による骨髄あるいは末梢血中乳癌細胞の検出は不可能と考えられた。尚、現在同様な方法論にてCytokeratin19mRNAに対する検討を行っている。
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