Project/Area Number |
06771018
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Thoracic surgery
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
木村 元彦 静岡大学, 大学院・電子科学研究科, 助手 (20195382)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ペースメーカー / フィブリン糊 / 心外膜ペーシング / カーボン・リ-ド / 生体糊 |
Research Abstract |
1.〈目的〉本研究では、柔軟性に富むカーボン線を生体接着剤を用いて心筋に接着固定して使用し、安定なペーシングかつ安全な抜去が可能な心外膜ペーシングリードを開発する事を目的とした。 2.〈心外膜ペーシングリードの作成〉カーボン繊維として、X線下での心電図導出用リ-ド(Xトランスロード:日本光電製)のリ-ド部分のみを使用し、これを2本平行に配置し、肉厚約0.2mmの医用シリコンゴムで被覆した。被覆したカーボン線の一端のカーボン繊維を露出させ、電極部分とした。リ-ドの他端は、針状に加工して、胸壁を貫通できる様にした。 3.〈動物実験〉ネンブタール麻酔下の3頭の雑種成犬の第4肋間を開胸し、心膜を開き、作成したペーシングリードの電極部分を右心房に、フィブリン糊(ベリプラストP)を用いて接着固定した。ペーシングリード埋め込み直後から7日間、ペーシング閾値、電極間インピーダンスを測定し、ペーシング状態を評価した。また、リ-ド埋め込みから7日後に体外からリ-ドを抜去し、その際に要する張力を測定すると共に直ちに開胸して出血等の以上の有無を観察した。ペーシング閾値は、多少の変動が観られたが、0.7〜4.8ボルトの良好な値を示した。電極間インピーダンスは、320〜690オームの良好な値を示した。心電図から観察したペーシング状態も、良好であった。リ-ド抜去に必要な張力は、単純にフィブリン糊で接着した場合に80〜100グラム重であり、心外膜にリ-ドの一部を固定した場合に820グラム重であった。開胸下に、リ-ド抜去直後の出血等の以上の無いことを確認した。以上の結果から、本研究で開発した心外膜ペーシングリードは、容易な接着と確実なペーシングそして、安全な抜去ができる可能性の高い事が判った。
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