Project/Area Number |
06771042
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Thoracic surgery
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
清水 真由美 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (70235670)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 肺癌 / ヒト肝細胞増殖因子(HGF) / IL-1 / IL-6 |
Research Abstract |
肺はヒト肝細胞増殖因子(hHGF)の供給源の一つであり、HGFによって肺胞II型上皮細胞の増殖が促進されることが知られている。また、生体内で細気管支や肺胞上皮細胞が種々の原因により傷害され再生を繰り返している。本研究では、肺の再生におけるHGF関予について基礎的及び臨床的視点から検討した。 1.従来の培養システムを用いIL-1刺激によりヒト肺線維芽細胞(MRC-5)から分泌されるHGFとIL-6濃度をELISA法で測定した。MRC-5を従来の培養システムで培養した場合は、HGFは一定速度で分泌された。しかし、著者らが新しく開発した環流式システムで培養した場合、短時間(4時間)のIL-1刺激によりHGF分泌は増減を繰り返した(40時間)。この波状の分泌パターンから、炎症に応じて肺線維芽細胞は長時間HGFを分泌し炎症が治まった後もなお障害の修復に係わることが示唆された(投稿中)。 2.一方、還流式培養システムを用いた場合でも、LI-1刺激によるMRC-5からのIL-6分泌は、刺激終了後10時間以内にみられなくなった。 血中HGF濃度が肺の傷害と修復の指標となるか否かについて肺癌患者20人を対象に手術前後の血中HGF濃度を経時的に測定したが、明確な結論は得られなかった。今回の対象の中には、肝障害、腎機能低下などの合併症を有する患者も多く、肺疾患以外の因子の関与や、血中HGF濃度のもともとの個人差などが理由と考えられた。今後は合併症のない症例を集め、それぞれの肺疾患について検討する必要がある。また、IL-6など他の炎症に係わるサイトカインの分泌様式も同時に検討することが必要と思われる。
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