Project/Area Number |
06771111
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Cerebral neurosurgery
|
Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
田村 陽史 大阪医科大学, 医学部, 助手 (90247859)
|
Project Period (FY) |
1994
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
|
Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | ebselen / rabbit basilar aitery / protein kinase C |
Research Abstract |
【目的】Ebselenは分子内にSeを含有する抗酸化剤で、脳血管攣縮に対する治療薬として現在治験が進んでいが、攣縮物質と想定されている脈管作動物質に対するebselenの作用をin vitroで検討した報告は殆どない。我々は家兎脳底動脈を用いてebselenの薬理作用を検討した。 【方法】家兎を安楽脱血死せしめた後、脳底動脈を円筒状片として摘出して定流量潅流システムに懸垂した。収縮は潅流圧差の増大として記録した。1)Ebselen(3×10^<-6>-3×10^<-5>M)を血管内腔側に前処置した後、endothelin(ET;10^<-10>-10^<-8>M)を内腔側へ、KCl(40mM)あるいは1,2-dioctanoyl-sn-glycerol(DG;10^<-4>M)を内外両側へ投与した。この反応をebselen前処置しない対照群と比較した。2)Ebselenに加え、SH基保護剤であるdithiothreitol(DTT;10^<-5>M)を内腔側へ前処置した後、ETを内腔側より投与した。3)Ebselen前処置に加え、oxyhemoglobin(oxyHb;10^<-5>M)を外腔側より前処置し、ETを投与した。 【結果】1)Ebselenを前処置するとET収縮は用量依存性に有意に減弱した。KClによる収縮はebselen(10^<-5>M)前処置にて有意な変化を認めなかった。一方、DGによる収縮は有意に減弱した。2)DTT前処置にて、ebselenにより抑制されたET収縮は回復した。3)血管外腔へのoxyHb前処置にてETによる収縮反応は著明に増強された。この収縮はebselen前処置で有意に減弱した。 【結論】ebselenはoxyHb,ETによる収縮を著明に抑制した。その作用機序としては、ebselenの抗酸化作用に加え、protein kinase Cなど細胞内情報伝達機構の抑制が考えられた。
|
Report
(1 results)
Research Products
(1 results)