Project/Area Number |
06771112
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Cerebral neurosurgery
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
中野 敦久 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (70258151)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | グリオーマ / メタロプロテアーゼ / TIMP |
Research Abstract |
1.ヒトグリオーマでは強い浸潤能を示すに拘わらず遠隔転移能がないという特徴がある。我々は、matrix metalloproteinase(MMP)と、その阻止物質であるtissue inhibitor of metalloproteinase(TIMP)に着目し、グリオーマにおけるこれらの発現の特徴を調べた。 2.グリオーマの外科摘出標本を用い、Norhtern blottingを施行した。MMPのうち、gelatinase A,gelatinase B,matrilysinは、悪性度が高くなるつれ遺伝子の発現が増加していた。これらは、グリオーマの浸潤能に関与していると考えられた。しかし、stromelysin-1は発現が全く認められず、またTIMP-1は、悪性度の高いグリオーマほど発現が増加していた。 3.TIMP-1の局在を免疫組織染色法にて調べると、TIMP-1は一部のグリオーマ細胞及び腫瘍内血管壁に存在しており、血管壁を破壊しての血管内へのグリオーマの侵入を阻止する可能性が考えられた。 4.グリオーマ細胞株にEGF、IL-1β、IL-6、TNF-α、TGF-β_1を作用させたときのMMP、TIMPの発現をNorthern blottingにより調べたところ、gelatinase Bの発現が認められなかった。従って、gelatinase Bの局在を明らかにするため、外科摘出標本免疫組織染色を施行した。 5.また、stromelysin-1はin vitroでの発現が認められているので、細胞株をスキッドマウスの脳及び皮下に移植し、周囲の環境による発現の変化を解析している。特に、in vitroにてのIL-6、TGF-β_1の作用下でstromelysin-1の発現が低下するため、組織中のIL-6、TGF-β_1のグリオーマ細胞に対する影響を検討している。
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