参照機構を考慮に入れた後傾立位保持における限界位置の規定要因の検討
Project/Area Number |
06771124
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Orthopaedic surgery
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
浅井 仁 金沢大学, 医療技術短期大学部, 講師 (50167871)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 足圧中心 / 足底圧情報 / 後傾立位姿勢 / 転倒 / 踵部 / 足底冷却 |
Research Abstract |
本研究の目的は、足圧中心の後方移動が限界と知覚される位置(後方保持限界位置)と後方への転倒開始位置との関係、およびそれぞれの位置の設定(判断)における踵部からの圧情報の関与について検討することである。 実験1では足圧中心によるトラッキング法を用いて、後方保持限界位置と、さらに足圧中心を後方に移動させての転倒開始位置の測定を、踵部を冷却する前と冷却時とにおいて行なった。転倒開始位置の測定では、被験者にスイッチを把持させ、姿勢保持が不可能と知覚させた時点でスイッチを押させた。結果と考察-踵部からの圧情報の減少により、後方保持限界位置が後方に偏位し転倒開始位置に近づいた。また冷却により転倒開始位置とスイッチを押す位置との関係が一定ではなくなり、転倒直前の位置が知覚不能となっている可能性が考えられた。これらのことから、踵部からの圧情報は転倒に対する危険信号としての役割があり、後方での位置知覚に関与している可能性が示唆された。 実験2では、足部前方をベルトで固定し、足圧中心を通常より更に後方に移動できる状況をつくり、踵部の冷却前と冷却時に足長の踵から-20〜50%の範囲でトラッキングを行わせた。結果と考察-冷却時は冷却前と比べて、視標が後方から前方へ移動方向を転換した後も足圧中心が後方に移動し続けたり、トラッキング途中に転倒する例が全ての被験者において確認できた。通常より更に後方に足圧中心を移動させ、前脛骨筋の筋活動を著しく増加させ、筋感覚情報を増やした状態においても、踵部の冷却による影響が認められたことから、踵部からの圧情報は後方での姿勢制御に重要であることが示唆された。 今回の研究により、転倒開始位置は後方保持限界位置よりも後方にあることが明らかとなり、踵部からの圧情報はこれからの位置の設定を含む後方での足圧中心の位置知覚および姿勢制御に関与することが示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
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