Project/Area Number |
06771212
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Anesthesiology/Resuscitation studies
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
松本 美志也 山口大学, 医学部・附属病院, 助手 (60243664)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 脳血流量 / 笑気 / 一酸化窒素 |
Research Abstract |
笑気の脳血流増加作用におけるNitric Oxide(NO)の関与について、家兎を用いて研究を行った。まず笑気吸入による脳血流の経時的変化を測定し、次にその結果に基づき、N-nitro-L-arginine methyl ester (L-NAME) を前投与し、笑気の脳血流増加作用を検討した。【方法】家兎をハロタン1%で麻酔し、人工呼吸を行った。脳血流はcolored microsphere法で測定した。経時変化に関する研究では(n=4)、対照(70%窒素)、70%笑気吸入15分後、30分後、60分後、笑気中止後15分で脳血流量を測定した。さらに、L-NAME前投与(10mg/kg(n=6)または30mg/kg(n=5))の影響をみるため、対照時(70%窒素)、L-NAME静注後5分、70%笑気吸入開始後15分に脳血流量を測定した(笑気の脳血流増加作用が15分後に最大となるため)。【結果】中大脳動脈灌流域の大脳皮質血流量は前値139±27(Mean±SD)、笑気吸入15分、30分、60分、笑気中止後15分値はそれぞれ188±15、161±40、172±41、122±35ml/100g/minであり、笑気の脳血流増加作用が時間経過とともにやや減弱する傾向が確認された。L-NAME前、L-NAME後、笑気後の脳血流量はL-NAME10mg/kg群で120±22、68±17、97±39であり、30mg/kg群で117±18、68±15、79±22ml/100g/minであった。【まとめ】1%ハロタン麻酔下でL-NAMEは脳血流を減少させる。10mg/kg、30mg/kgのL-NAMEによる脳血流の減少の程度に差はないにもかかわらず、笑気吸入後の脳血流増加量が30mg/kg群の方が低値であったことより、笑気の脳血流増加作用にNOが関与していることが示唆された。一過性脳虚血後の低灌流とEndothelinに関する研究は、継続中である。
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