Project/Area Number |
06771232
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Anesthesiology/Resuscitation studies
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
中谷 桂治 大阪市立大学, 医学部, 助手 (10254418)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 局所麻酔薬 / リドカイン / 循環 / プロスタグランディン / EDRF / タンパク結合率 / シクロオキシゲナーゼ代謝産物 |
Research Abstract |
本研究では、犬を用いて、リドカインとシクロオキシゲナーゼ阻害薬(Ibuprofen)、EDRF合成阻害薬(N^G-nitro-L-arginine:L-NNA)の肺および体循環系に及ぼす相互作用を調べた。 【方法】同一の犬に対してハロセン麻酔のもとに1週間の間隔で二度実験を行なうCross-over studyを用いた。以下の4群について、平均動脈圧、心拍数、中心静脈圧、肺動脈圧、肺動脈楔入圧、心拍出量、末梢血管抵抗、肺血管抵抗、血液ガス、リドカイン蛋白結合率を測定し、比較検討した。1群;リドカイン単独投与(1mg/kg/分、10分間持続静脈内投与)、2群;リドカイン単独投与、Ibuprofen(12.5mg/kg)前処置後リドカイン投与、3群;リドカイン単独投与、L-NNA(30mg/kg)前処置後リドカイン投与、4群;L-NNA前処置後リドカイン投与、L-NNA+L-arginine(300mg/kg)前処置後リドカイン投与。 【結果】1群では1週・2週目共にリドカイン投与により、肺動脈圧、肺動脈圧楔入圧は上昇、心拍出量は低下した。2群ではIbuprofen前処置により、リドカインの肺動脈圧、肺動脈圧楔入圧は上昇、心拍出量は低下した。2群ではIbuprofen前処置により、リドカインの循環抑制作用は軽度減少した。3群ではL-NNAの前処置により、リドカインの肺動脈圧、肺動脈楔入圧の上昇、心拍出量の低下は著明に増強し、末梢血管抵抗、肺血管抵抗が有意に増加した。4群ではL-NNA前処置後リドカイン投与による著明な血管抵抗の増加、心抑制作用は、L-arginine投与により一部分リバースされた。また、全ての実験群で、動脈血液ガス値に変化はなく、血中リドカイン濃度と蛋白結合率に差はなかった。 【結論】リドカインの肺および体循環に対する作用は、シクロオキシゲナーゼ代謝産物やEDRFにより調節されている。特に、EDRFはリドカインの血管収縮作用、心抑制作用の調節因子として重要である。
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