鼻粘膜血管における神経性張力制御と内皮由来血管作動性因子反応性に関する実験的研究
Project/Area Number |
06771393
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Otorhinolaryngology
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
沖田 渉 東京大学, 医学部(分), 助手 (40214035)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1994: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 血管内皮細胞 / 鼻粘膜血管 / エンドセリン / 内皮由来血管弛緩因子 |
Research Abstract |
イヌ鼻粘膜内の血管を対象に、内皮細胞由来血管作動性因子の与える作用と影響について実験的に検討し、それらの作用と、神経性張力調節に関与する各種伝達物質の反応との相互関係を推定した。内皮由来のエンドセリン、内皮由来血管弛緩因子を対象にbioassay法にて実験を行い、コンピュータにて結果を解析した。その結果、イヌ鼻粘膜血管における内皮由来のエンドセリンはα-アドレナリン作動性受容体とは独立した特異的受容体を中膜平滑筋上に有し、交感神経終末からのノルアドレナリン放出による内因性収縮に影響を与えず、外因性ノルアドレナリン収縮に関与する節後性α受容体の作用への増強、延長作用があると推定した。さらにアセチルコリンの弛緩反応には内皮が必須であり、内皮には弛緩因子が存在し、それは一酸化窒素である可能性を推定した。さらに内皮由来弛緩因子はエンドセリンとも相互作用を有し、内皮由来弛緩因子はエンドセリンの収縮を抑制、エンドセリンは内皮からの弛緩因子の遊離を増強する可能性を推定した。以上のように内皮由来の血管作動性因子は、平滑筋α受容体の反応を修飾し、またそれ同志で相互作用を有し、複雑な血管張力の制御に関与しているといえる。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)