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癒着性中耳炎の発症に関する組織学的検討

Research Project

Project/Area Number 06771449
Research Category

Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field Otorhinolaryngology
Research InstitutionJikei University School of Medicine

Principal Investigator

荒井 秀一  東京慈恵会医科大学, 助手 (70193042)

Project Period (FY) 1994
Project Status Completed (Fiscal Year 1994)
Budget Amount *help
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1994: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Keywords癒着性中耳炎 / 鼓膜 / 緊張部型真珠腫
Research Abstract

癒着性中耳炎鼓膜では病理組織学的変化として膠原線維配列の乱れや膨化、消失、細胞浸潤、線維芽細胞並びに筋線維芽細胞の質的・量的な変化さらに、弾性線維の量的な変化等、様々な変化が認められた。そこで我々は、この変化の著名な上皮下層の病変に注目して本疾患を炎症性肉芽型、線維性肉芽型、硝子化型、さらに混合型の4型に分類し病態の整理を行うとともに、続発症として常に問題にされる疾患である緊張部型真珠腫との関係についても組織学的に検討した。癒着性中耳炎手術の際に採取した19歳から72歳までの患者43名の緊張部の癒着鼓膜を材料として用いた。各組織型のうち、線維性性肉芽型が21例(49%)と最も多く、次に炎症性肉芽型が8例(19%)、硝子化型と混合型が各7例(16%)と続いた。癒着性中耳炎の続発症として問題になる疾患として緊張部型真珠腫があげられるが、実際は、連続的に移行していくものもあるためこの両者を明確に区別できない症例も多く存在する。そこで当教室では、鼓膜が上鼓室腔へ陥凹し、かつdebrisが持続的に排泄されるものを真珠腫と診断し、陥凹上皮がtympanic isthmus付近で止まり上鼓室に侵入していないものを単なる癒着性中耳炎と緊張部型真珠腫との中間に位置するものとして、これを前真珠腫と呼称し、病態の整理を行った。前真珠腫症例における組織所見では、上皮及び上皮下は増殖肥厚傾向にあるものが多く、細胞浸潤が著名で炎症性肉芽型に近い組織像を示していた。この前真珠腫の状況下で内陥癒着しポケット状になったところに上皮のmigrationが障害されるとdebrisが蓄積し、そこに感染が加わることによって上皮下の炎症と伴にそれが上皮細胞の増殖を促し、やがて真珠腫へと進展すると考えられた。このように前真珠腫は将来真珠腫へ移行する可能性を含んでいるものもあれば静止状態で非活動性のままこの状態に止まるものも存在するのではないかと推測された。

Report

(1 results)
  • 1994 Annual Research Report

URL: 

Published: 1994-04-01   Modified: 2016-04-21  

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