Project/Area Number |
06771454
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Otorhinolaryngology
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
矢部 武 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (00221648)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1994: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 鼓室硬化症 / 石灰化 / コラ-グン |
Research Abstract |
1)鼓室硬化症患者の手術時に、患者さん本人あるいは保護者の承諾を得て採取した鼓膜および鼓室粘膜15例をHE染色にて光学顕微鏡下に観察した。鼓膜の石灰化は、固有層に存在し、周辺には多数の線維芽細胞が見られた。現在、それらの標本をグルタールアルデヒドに固定しており透過型電子顕微鏡を用いて、細胞成分および石灰化の状況、特にCa^<++>の分布を解析する予定である。コントロールとして患者さん本人および保護者の同意を得られた慢性単純穿孔性中耳炎患者の鼓膜および鼓室粘膜15例を採取し比較をする予定である。 2)ウィスター系ラット(150〜200g)の右鼓膜に鼓膜切開刀で鼓膜穿孔を起こし、同時にエンドトキシン、リポタイコ酸を中耳腔に注入し、2週間、1カ月、3カ月、6カ月後に側頭骨を取り出した。単純に穿孔を起こしただけのものは2週間後には穿孔は閉鎖し、光学顕微鏡下の観察では左右の変化は認めなかった。エンドトキシンおよびリポタイコ酸注入例も3カ月後には鼓膜は閉鎖し、様々な炎症反応は見られたものの石灰化は認められなかった。現在鼓膜処置後12カ月が経過するラットの飼育中である。さらにこれらの検体をグルタールアルデヒドで固定中であり電子顕微鏡で観察する予定である。なお今後はエンドトキシン、リポタイコ酸による刺激を繰り返し行う必要があると考えている。さらに様々な物質による刺激を試み、石灰化が生じるかどうかを検討する必要がある。
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