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¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
9〜10週齢のラット眼(Brown Norway)に対し,全麻下にエキシマレーザー照射(直径2.5mm,周波数30Hz,切除率0.6μm/scan,切除深度60μm)を行い,各種薬剤を1日4回,1週間点眼し,角膜上皮下混濁の抑制増強を照射後1週時に判定した.エキシマレーザー発生装置はEC-5000(ニデック)を使用した. 1.生食点眼をコントロールとした.ラット角膜上皮下に照射後1週時ピークを迎える活性化角膜実質細胞の集簇とType III collagenの産生を数十ミクロンの範囲に渡って観察できた. 2.現在唯一上皮下混濁を抑制され,臨床で頻用されるステロイド点眼では,軽度の上皮下混濁抑制効果を認めたのみであった. 3.臨床で頻用される消炎鎮痛剤点眼では,軽度の上皮下混濁増強効果を認めた. 4.術後炎症に重要な役割を果たすと考えられるインターロイキン2あるいは6の抑制剤では抑制効果をほとんど認めなかった. 上記結果を得たが,上皮下混濁を劇的に抑制する薬剤は見当たらなかった.今回の実験から少なくともヘルパーT cellを介する免疫反応が上皮下混濁発生の主体をなすものではないと考えられた.現在上皮下混濁の発生機序は不明のため,絞り込んだ薬剤の選定ができないのが実情であり,今後さらに広範囲の薬剤の検討が必要と考えられた.
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