Research Abstract |
増殖性糖尿病、増殖性硝子体網膜症の成因には各種のGrowth factorとそれによる網膜色素上皮細胞(RPE)の異常増殖が関与していることが知られている。したがってRPEの異常増殖をコントロールするファクターを調査することが重要と考えられる。そのファクターの一つとしてGrowth factorによるRPE細胞内PHの変化について研究している。胎芽7日目のchickenの眼球を摘出し赤道部にて二分割し硝子体、網膜を剥離した後0.5%EDTAにてRPEを脈絡膜より剥離しそのRPEをトリプシンにて単一の細胞に分解し、dishの上に播き、培養液にて培養し、dish内をconfluentにする。測定方法はconfluentになったRPEにPHsensitive dye BCECF-AMを付加させRPEがdyeを取り込むまで約40分待つ。その後Nacl-Hepes Bufferを貫流しその中へGrowth factorを貫流させ、細胞内PHの変化を蛍光色素の明るさの変化として計測する。FBSを付加させると細胞内PHはアルカリ化の反応を示した。EGF10ng/ml,FGF10ng/ml,EGF1マイクロg/ml,FGF25マイクロg/ml付加させた状態では反応は認められなかった。tGF-b付加ではアルカリ化を示した。今後の方針としては元々の貫流液をより生理的状態に近い炭酸Bufferに変えて試みること、また、各種のGrowth factorにたいする培養内RPEの反応をSITカメラを用いて、反応の状態を調べる実験も計画している。
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