BMP-支持体による異所性骨誘導の細胞分化に関する研究
Project/Area Number |
06771590
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Morphological basic dentistry
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
村田 勝 岡山大学, 歯学部, 助手 (00260662)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | BMP / 骨誘導 / 支持体 / 細胞分化 / 軟骨性骨化 |
Research Abstract |
部分精製BMP300μgを支持体と複合化してウイスター系ラット(4週齢,オス)背部皮下組織内に埋植後以下の結果を得た. 1.BMP-不溶性骨基質(IBM) 埋植1週後にIBM間やIBM亀裂部に軟骨様細胞が出現した.2週では軟骨は石灰化し,同部の基質は免疫組織化学的にII型コラーゲン陽性を示した.またvon Kossa染色からBMP複合化支持体である不溶性骨基質自体に物理化学的石灰化が確認された.骨形成過程は軟骨性骨化が主体である. 2.BMP-多孔質顆粒状アパタイト 埋植1週後に未分化間葉細胞が徐々に中心部へ侵入し一部で直接添加性の骨形成を認める場合もみられたが,明らかな軟骨様細胞と軟骨組織は認めらなかった.2週では支持体HAP表面に線維性骨の形成を認め,骨形成過程は直接骨化が主体であることが明らかになった.さらに電顕観察からHAP界面にはコラーゲンの関与しない炭酸水素アパタイト層が確認され,この結晶沈着層の基質はヘマトキシリン好染性であることから糖蛋白質の存在が考えられた.抗II型コラーゲン抗体を用いた免疫組織化学染色結果より,微小気孔内に形成されたヘマトキシリンに薄染する軟骨構造をとらない一部の組織に陽性所見がみられたものの,アルシアンブルー染色には陰性であった.この基質の性状は,Chondroid boneに相当する可能性も考えられる. 以上より,BMPは未分化間葉細胞に作用して,軟骨骨系列の前駆細胞に分化誘導し,その後の分化の振り分けは支持体に由来する組織環境に依存するものと考えられる.
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)