Project/Area Number |
06771601
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Morphological basic dentistry
|
Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
安彦 善裕 北海道医療大学, 歯学部, 講師 (90260819)
|
Project Period (FY) |
1994
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
|
Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | 歯周組織 / マラッセ上皮 / 歯肉 / 歯根膜 / 線維芽細胞 / 肝細胞成長因子 / 細胞遊走 / 培養 |
Research Abstract |
In vitroで付着上皮のモデルとなるマラッセ上皮細胞に対する、肝細胞成長因子(HGF)の影響について検索した。検索に先立ち、ブタ歯根膜からマラッセ上皮細胞の単離を行った。ブタの頭部は食肉用の若い生後6か月のものを入手することができたため、歯根膜中には光顕的にも多数のマラッセ上皮塊が観察され、単離して継代、増殖させることも比較的容易に成功した(研究業績文献)。 線維芽細胞が培養液中にHGFを放出するとの報告ことから、歯肉由来線維芽細胞と、歯根膜由来線維芽細胞の培養上清を用いてBoyden chamberによるマラッセ上皮細胞の化学走化性を観察した。マラッセ上皮細胞は無血清条件下で、Boyden chamberに用いた8uM polycarbonate membraneに対する初期接着性が劣っていたため、実験に先立ちmembraneをtype I collagenを吸着させて行った。その結果、マラッセ上皮細胞は、いずれの培養上清を用いたものでもmediumのみのものに比べて有意に化学走化性両者のマラッセ上皮細胞の化学走化性に対する影響については有意差はみられなかった。次に、rHGFを用いて同様のBoyden chamberを用いた実験を行ったが、rHGF添加のものでは、無添加のものに比べて有意にマラッセ上皮細胞の化学走化性の上昇が確認された。しかし、その濃度依存性については、再現性に乏しく現在追試中である。以上の様に、これまでのところ、HGFがマラッセ上皮細胞の遊走に対する促進効果のあることが明らかとなったが、歯肉あるいは、歯根膜から分泌されるHGFの量や効果の違い等については、未だ不明であり、引き続き分子生物学的手法を用いて検索する予定である。
|