Project/Area Number |
06771602
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Morphological basic dentistry
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
藤原 尚樹 岩手医科大学, 歯学部, 助手 (20190100)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 無血清培養 / 器官培養 / マウス臼歯歯根形成 / EGF / ITS Premix |
Research Abstract |
本年度は無血清完全合成培地による器官培養系を用いマウス臼歯の歯根形成について2つの点から検討を試みた。また本実験系は片側の下顎骨と歯小嚢を伴うマウス第一臼歯歯胚を無血清のBGJb培地、O_2,N_2,CO_2の混合ガスを用いて、長期培養することによって行った。 1、マウス臼歯の歯根形成初期におけるEGFの影響:in vivo系から生後4-12日、培養系から生後4日令歯胚を6-18日間培養した歯胚の歯顎領域を摘出、RT-PCR法を用いて検索した。すべての試料からEGFの発現が確認でき、本in vitro系のin vivoと同様の歯胚の発育が裏付けられた、次に生後4日令からの摘出歯胚に0、5、10、15、50ng/ml EGFを添加し、最大28日間培養した。15ng/ml以下の量では顕著な変化が認められなかったが、50ng/mlのEGF添加群では主に外エナメル上皮等の上皮成分において細胞増殖を促進すると思われる像が得られた。萌出や歯根形成など他の点についての影響は現在さらに詳細な観察を行っている。 2、培養下での有細胞セメント質形成:生後14日令からの歯胚を本器官培養系を用いて培養(最大42日間)することにより、歯根象牙質上に有細胞セメント質様構造が形成された。その際、血清補助因子ITS Premix(Insulin,Transferrin,Selenious acid)を添加したものは無添加群より組織の保存状態もよく、4〜7日程度セメント質形成も促進される様に思われた。しかし対照群や実験群それぞれに 骨の石灰化を促進するβ-glycerophosphate(1mM)を添加してもこれまでのところセメント質形成に対して著しい促進効果は見られていない。むしろβ-glycerophosphate添加群では異所性の石灰化が見られた。 培養下でのセメント質形成については今後もさらに検討を加えていき、セメント質形成機構の解明に努めたい。
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