破骨細胞形成におけるインターロイキン6の役割の解明
Project/Area Number |
06771640
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Functional basic dentistry
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
宇田川 信之 昭和大学, 歯学部, 助手 (70245801)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 破骨細胞 / IL-6 / 可溶性IL-6レセプター / IL-11 / gp130 / 骨芽細胞 |
Research Abstract |
破骨細胞形成に関与するインターロイキン6(IL-6)のシグナル伝達系について解析し、以下の結果を得た。 (1)骨芽細胞と脾細胞の共存培養系に、IL-6を添加しても破骨細胞の形成は促進されず、そこに可溶性IL-6レセプター(sIL'-6R)を添加すると破骨細胞の形成が認められた。また、IL-6のシグナル伝達分子であるgp130を共通のシグナル伝達分子として利用する他のサイトカインIL-11,Oncostatin M,LIFは単独で破骨細胞形成を促進した。 (2)この共存培養系にデキサメタゾンを添加すると、IL-6単独でも破骨細胞の形成は促進された。 (3)RT-PCRでIL-6レセプターの発現を調べたところ、破骨細胞の前駆細胞が存在する脾細胞あるいは骨髄細胞画分にそのmRNAは認められたが、骨芽細胞画分には認められなかった。一方、デキサメタゾンで骨芽細胞を処理すると骨芽細胞画分にもIL-6レセプターのmRNAが出現した。 (4)ウエスタンブロット解析より、IL-11で処理した骨芽細胞には130kDaタンパク質のチロシンリン酸化は認められなかった。しかし、デキサメタゾンで骨芽細胞細胞を前処理した後にIL-6を添加すると、130kDaタンパク質のチロシンリン酸化が認められた。 (5)ヒトIL-6Rを高度に発現するトランスジェニックマウスから得た骨芽細胞と正常マウスに由来する脾細胞の共存培養系で、ヒトIL-6は単独で破骨細胞の形成を促進した。しかし、マウスIL-6にはそのような促進効果は認められなかった。一方、ヒトIL-6Rトランスジェニックマウスの脾細胞と正常マウスに由来する骨芽細胞の共存培養系で、ヒトIL-6は破骨細胞の形成を促進しなかった。 以上の結果より、破骨細胞形成を促進するgp130を介するシグナルは骨芽細胞に直接作用することが示された。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)