Project/Area Number |
06771710
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Conservative dentistry
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
野村 隆 新潟大学, 歯学部附属病院, 助手 (70251840)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 線維芽細胞型コラゲナーゼ / 好中球型コラゲナーゼ / ストロムライシン-1 / TIMPs / 歯周炎罹患歯肉 / mRNA発現 / 逆転写PCR法 |
Research Abstract |
歯周炎罹患歯肉及び健常歯肉におけるマトリックスメタロプロテイナーゼ(MMPs);線維芽細胞型コラゲナーゼ(MMP-1)、好中球型コラゲナーゼ(MMP-8)及びストロムライシン-1(MMP-3)とその特異的インヒビターであるTIMP-1及びTIMP-2のmRNA発現を検索するために、逆転写PCR法(RT-PCR法:Reverse Transcription-Polymerase Chain Reaction)を用いて、歯周炎患者10名及び健常者5名より得た歯肉サンプル中の各mRNA発現レベルを検索した。尚、各mRNAレベルはhouse-keeping遺伝子でその発現が一定であるといわれるβ-アクチンに対する%で求めた。 その結果、歯周炎患者歯肉におけるMMP-1、MMP-3、MMP-8及びTIMP-1のmRNAレベルは、健常者歯肉に比べ有意に高いことが明らかになった(平均値±標準誤差(%):患者vs健常者;MMP-1:0.26±0.05vs0.018±0.0040,MMP-3:0.90±0.16vs0.063±0.016,MMP-8:0.068±0.017vs0.006±0.0010,TIMP-1:12.66±2.90vs2.71±0.54:p<0.01)。それに対し、TIMP-2のmRNAレベルについては患者と健常者間で有意差は得られなかった(1.79±0.33vs1.42±0.53:p>0.05)。 以上、歯周炎罹患歯肉中においては、 1)MMP-1,-3,-8全てのmRNAレベルが上昇し、これらのMMPsが協調して結合組織破壊を惹起していること、特にMMP-3の発現がMMP-1やMMP-8に比べ高く病理的結合組織破壊に深く関与すること。 2)TIMP-1mRNAが上昇し、TIMP-2mRNAは変わらないことから、TIMP-1とTIMP-2は異なる遺伝子発現調節を受けており、過剰なMMPs産生に対する生体防御反応として関与していることがうかがえる。 尚、本研究の結果は現在、Journal of Periodontal Reseach誌に論文投稿中である。
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