Project/Area Number |
06771782
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Conservative dentistry
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
柵木 智晴 愛知学院大学, 歯学部, 助手 (30201768)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 根管充填材 / マクロファージ / 吸収 / 貧食 / 電子顕微鏡的観察 |
Research Abstract |
根管充填時に溢出した材料の排除機構においてマクロファージが重要な役割を果たしていると考えられる。しかしin vitroにおいてマクロファージによる根充用セメントに対する異物排除機構を確認した報告はほとんど見当たらない。そこで今回、走査型電子顕微鏡を用い根充用セメントの種類、作用時間の差により貧食状態、貧食過程、又、マクロファージに対する細胞障害度をより詳細に観察し、比較検討した。すなわち、ラット腹腔内よりMφを採取し、10%FCS加RPMI1640にて5×10^5cell/mlに調整したものを実験に用いた。被検材料はCanals、Canals-N、Sealapex、Finapec APC、controlとしてlatex beads1.5μmを用いた。硬化後、微粒粉砕器にて粉砕しPBSに懸濁した。各週ごとにPBSを交換し、4週後にRPMI1640にて1×10^7個/mlに調整した。続いて、Mφを付着させたマルチウェル内の培養液を被検材料を含む培養液と交換し、30、60、120分間インキュベートした。その後、グルタールアルデヒド及び四酸化オスミウムにて二重固定し、脱水後,凍結乾燥し、金蒸着を行った。そして、走査型電子顕微鏡にて観察した。その結果、全ての根充用セメント粒子がMφにより貧食されている像が走査型電子顕微鏡により観察された。Mφの活性化に伴うruffle形成は、latex beadsやFinapecで多く観察された。しかし、CanalsやSealapexではあまり観察することができず、逆に一部ではあるが、Mφの崩壊を示す胞体内空腔を形成するものが観察された。また、経時的にFinapec APCを除いてruffle形成が少なくなり、細胞は全体として球状化し、活性が低下する傾向が見られた。今後は、Mφの細胞骨格を露出することにより、細胞内の根充用セメント粒子に対する貧食状態を詳細に検索する予定である。
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