Project/Area Number |
06771979
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Surgical dentistry
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Research Institution | Fukuoka Dental College |
Principal Investigator |
下田 恒久 福岡歯科大学, 歯学部, 助手 (00216128)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 変形性顎関節症 / 血管構築 / 三次元構築 / Contact Micro Radiography / リモデリング / 研磨標本 |
Research Abstract |
実験的変形性顎関節症モデルの血行動態変化に対する3次元的観察として、今回2つの実験モデルを設定した。1つは、下顎頭の前方滑走を阻害し、術直後の一次的な関節部の応力と一定期間後の二次的な応力によって下顎頭が受ける変化を観察するモデルである。第2には、片側の下顎頭の前方滑走阻害により対側下顎頭の過剰運動を惹起させ、その後の変化を観察するモデルである。この両者は、1頭のサルやウサギの両側下顎頭を同時に観察されるため有用であり、当初の計画を若干変更し計21頭(7群、1群3頭)で行った。各群の観察日の内訳は、10日、20日、40日、60日、80日、120日、180日である。各群は血管を可造影性シリコン樹脂で構築後に屠殺し、顎関節部を一塊として取り出した。約3×3cmのブロックを計42個作製し、MMA系樹脂に包埋した。 前者のモデルは、ビラヌエバ骨染色を施した後、EXACT社製カッティングマシーンで約70ミクロンの切片を作製した。その後、CMR、病理組織学的に検討した。この結果、下顎頭は外側方向へ捻れながら前方へ偏位し、関節面は平坦化していた。軟組織に関しては、円板付着部の伸展、弛緩が出現し、円板の不安定性が認められた。この結果は、第49回日本口腔外科学会(平成6年11月9日、名古屋)で発表した。 後者のモデルは、同様の染色と研磨切片を作製後、CMRを撮影し、そのエックス線写真から顎関節部の硬組織とシリコン樹脂をコンピューターでデジタル化した。これらの画像は三次元画像構築ソフト(Voxel veiwとIP Spectrum)で立体・可視化して観察した。この結果は平成7年4月6日、第49回日本口腔科学会(岐阜)で発表する。 これら2つの実験モデルから、骨変形の過程で下顎頭への血行路の変化(頚部の滑膜付着部から関節面への変化)や血行量の相対的変化(大きな血行路から関節表面の微細血管へ)など、骨リモデリングや退行性変化と表現される関節の骨改造機転の一端が明らかになった。
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