Project/Area Number |
06772009
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
矯正・小児・社会系歯学
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
上岡 寛 徳島大学, 歯学部, 助手 (80253219)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 骨細胞 / カルシウムチャンネル / 骨リモデリング / 細胞内カルシウム / 細胞外カルシウム |
Research Abstract |
矯正的歯牙移動に伴う骨リモデリングは、破骨細胞による骨吸収および骨芽細胞による骨形成によってなされている。しかし、成熟した骨組織中には、これら細胞の約10倍もの骨細胞が占めている。しかし、骨細胞は回りを硬組織にとり囲まれているため単離ができず、その機能については、いまだ明らかにされていない。 最近、我々は、ニワトリ胚頭頂骨より非常に高純度で(95%)で、多量(1匹当たり10,000個)の骨細胞を単離することができた(Isolation Method of Osteoidosteocytes .J Bone Miner Res:S202.1993)。この骨細胞を用いて、骨リモデリングにおける骨細胞の役割を探っていくことは、意義のあることと思われる。 【結果】 骨リモデリング時に骨吸収側では、細胞外カルシウム濃度が生理的濃度の約20倍の40mMにも上昇することが報告されているが、この高濃度のカルシウムに骨細胞が応答し、骨細胞が骨代謝を調節するメカニズムついて検討を行うために以下の実験を行った。 1)本学にあるACAS570 WORK STATIONをもちいて、まず単離した骨細胞の細胞内カルシウムの変化を指標として、細胞外カルシウムに対する骨細胞の応答を観察した。その結果、骨細胞は細胞外液のカルシウムに濃度依存的に応答することがわかった。 2)骨細胞内のカルシウムの上昇がどのような機序によってなされているかを検討するために、膜電位依存性カルシウムチャンネルアゴニストおよびアンタゴニストを用いて細胞内カルシウムの変動を追った。アゴニストであるBAY K8644は細胞内カルシウムを上昇することはなかった。また、アンタゴニストであるnicardipine,nifedipineは細胞外カルシウムによって惹起される細胞内カルシウムの上昇を抑制することができなかった。 3)また、二価の陽イオンであるニッケルおよびカドミウムは、カルシウムによって惹起される骨細胞の反応と競合し、外液カルシウム非存在下でも単独に細胞内カルシウムを上昇することがわかった。 これらのことから骨細胞は細胞外液にカルシウムチャンネル以外の経路を介して応答していることが示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
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