リパーゼによる物質変換機能を基盤とするソルビン酸から複雑な6炭糖の合成
Project/Area Number |
06772082
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Chemical pharmacy
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
南雲 紳史 東邦大学, 薬学部, 助手 (40246765)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | リパーゼ / 光学分割 / ソルビン酸メチル / L-daunosamine / L-acosamine |
Research Abstract |
糖質が生体内情報伝達機構において果たす多用な機能が次々に明らかにされ、生命科学の新たな原動力となりつつある。これらの機能を探求するためには糖質の効率的合成法が必須である。糖質合成の持つ重要な問題点は主に次の二点である。一つはその構成単位である単糖類の不斉合成であり、もう一つはグリコシル化の問題である。申請者は前者の問題から手掛けることにし、今回アミノ糖の一種であるL-daunosamineあるいはL-acosamineの不斉合成研究を以下の様に行なった。 (1)申請者らは以前より不斉導入の新しい方法論として、生体触媒リパーゼの不斉認識機能を利用した光学分割を行なってきた。今回の研究に関してもこの方法を用いた。ソルビン酸メチルから二行程で1を合成し、加水分解酵素リパーゼを用いてこの光学分割を行なったところ、(4S,5R)-2と(4R,5S)-1を高収率、高光学純度で得ることができた。(2)(4R,5S)-1からケタール体(4R,5S)-3へ変換後、ベンジルアミンを用いて共役付加反応を行なった。この際ベンジルアミンは完全に立体選択的に導入され、(3S,4R,5S)-4のみが高収率で得られた。(3)最後に(3S,4R,5S)-4からFungantiらによって合成されたN-trifluoroacetyl-L-daunosamine、N-trifluoroacetyl-L-acosamineの合成中間体(3S,4R,5S)-5へ変換した。今後はケタール体(4R,5S)-3に対し、共役付加反応により酵素官能基を立体的に導入することを検討する予定で有る。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)