HMG-CoA還元酵素阻害薬の胆汁排泄機構解析および薬効に対する寄与の定量的解析
Project/Area Number |
06772097
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Physical pharmacy
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
山崎 雅代 東邦大学, 薬学部, 講師 (40240741)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | プラバスタチン / 一次性能動輸送 / 膜ベシクル / 有機アニオン / グルタチオン抱合体 |
Research Abstract |
HMG-CoA還元酵素阻害薬のうちプラバスタチンを選び、胆汁排泄機構についてラットから調製した胆管側膜ベシクルを用いて検討をおこなった。その結果以下のことが明らかとなった。(1)プラバスタチンの胆管側膜ベシクルへの取り込みは、ATP存在下において促進された。なおここで、胆管側膜ベシクルへの取り込みを評価しているが、これは生理的条件下においては肝臓内から胆汁中への排泄過程を反映している。(2)有機アニオン系化合物の一次性能動輸送による胆汁排泄過程を欠損している変異ラット(EHBR)から調製した胆管側ベシクルを用いても、プラバスタチンのATPによる取り込み促進が観察された。(3)一方、グルタチオン抱合体(DNP-SG)の胆管側膜ベシクルへの取り込みは、正常ラットにおいてはATPによって促進が見られたものの、変異ラットにおいては促進は観察されなかった。(4)DNP-SGのATP依存的な取り込みはプラバスタチンの濃度依存的に阻害が観察された。また、高濃度(3mM)プラバスタチン存在下においてDNP-SGの担体輸送による取り込みは完全に阻害された。以上の結果より、プラバスタチンのメインな胆汁排泄機構は、従来より知られていた有機アニオンに対する一次性能動輸送機構は異なる、変異ラットにおいても維持されている一次性能動輸送機構によること、しかし一部はDNP-SGと共通した機構(変異ラットで欠損している一次性能動輸送機構)を利用していることが強く示された。
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Report
(1 results)
Research Products
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