Project/Area Number |
06772175
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biological pharmacy
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
益谷 央豪 理化学研究所, 細胞生理学研究室, 研究員 (40241252)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Research Abstract |
真核細胞では、DNAは裸の状態で存在するのではなく、ヒストンなどの蛋白質が結合して折り畳まれた状態で存在する。このような高次構造が、転写などのDNA代謝反応機構を考えるうえで重要であることが明かとなっている。DNA修復反応においても、このDNAの高次構造を考慮した研究は必須であるが、そのような研究はほとんど行われていない。本申請者らは、すでに、ヌクレオソーム構造を持つSV40のミニ染色体を鋳型とする無細胞系を構築しており、本年度は、この無細胞系を用いて、ヌクレオソーム構造を持つDNA上の損傷の修復に必要な因子の同定を進めた。実際には、ヒトの遺伝子的修復欠損として知られる色素性乾皮症(XP)のC群について、その修復欠損を特異的に相補する蛋白質を精製し、さらに、そのcDNAクローニングを完了した。XP-C相補因子は、SDS-PAGE上の分子量が125Kと58Kの2つのポリペプチドの複合体であり、それぞれのcDNAクローニングの結果より、p125は、酵母の修復因子RAD4と部分的に高い相同性を、また、p58はRAD23と全体に渡り高い相同性を持つことを明らかにした。RAD23のヒトのホモローグとしてはp58以外にもうひとつ別の遺伝子も単離している。また、p125のmRNAの発現がXP-C群の細胞で低下していること、さらに、p125とp58の2つの遺伝子が染色体上の非常に近接した領域にあることを明らかにしている。この蛋白質複合体では、細胞内では、核内に局在しており、現在、さらに、この蛋白質とヌクレオソームとの相互作用等について検討している。
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