Project/Area Number |
06772219
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Laboratory medicine
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
乾 武広 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (20213134)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | TSHレセプター / TSHレセプター抗体 / 甲状腺刺激性抗体 / 阻害性TSH受容体抗体 |
Research Abstract |
TSHやTSHレセプター(R)抗体の甲状腺への作用機序はTSHRへの結合により惹起すると推定されている。λgt-11ファージをヒトTSHRcDNA(細胞外領域を150残基ずつ3部分(13〜168残基、159〜308残基、299〜448残基)を組み込んだのち、大腸菌に感染させ、βガラクトシダーゼとの融合蛋白としてTSHR部分を作成し、標識TSHとの結合からTSHRのN端にTSHが結合することを報告した。ヒトTSHRcDNAをCHO細胞に発現させるためpCDNeo-TSHRを培養した。CHO細胞にエレクトロポレーション法、または燐酸カルシウム法にてTSHRを導入した。^<125>I-標識TSHは特異的な結合性を示し、この結合はTSAb(甲状腺刺激抗体)もTSBAb(阻害性TSH受容体抗体)でも抑制することを見出した。ブタ甲状腺細胞膜を用いる市販のTSHRアッセイ法でのTSAbやTSBAbのTBI(TSH結合抑制)活性とTSHR導入CHO細胞法でのTBI活性はある程度の相関を示した。また、TSHR導入細胞膜でのTSHRアッセイ法では標識TSHの結合はTSHR導入細胞の場合よりも低下した。 ヒトTSHRcDNA(Bluescriptに入っている)を制限酵素(Bam H_1およびEcoRI)で切断し、maltose-binding protein(MBP)発現ベクター(p-MAL-p_2 vector)を挿入した。大腸菌にてMBPとTSHR蛋白を融合蛋白として生成したのち、アミローズ結合カラムにてこの融合蛋白を精製した。酵素(FactorXa)でMBPとTSHR蛋白を切断したのち、再びアミロ-ゼ結合カラムにてTSHR蛋白を単離精製した。^<125>I-標識TSHの結合性を検討したところ、弱い結合活性を見出した。また、この結合はTSAbやTSBAbでも抑制されることを見出した。しかし、本法での単離TSHR蛋白は少量であり、これは分子量が8万程度のため、大腸菌内での蛋白合成が起こりにくいためと思われた。そこで、ヒトTSHRの細胞外領域(418ヶのアミノ酸)のみの蛋白合成を以下の方法で検討中である。 ヒトTSHRcDNAの細胞外領域のprimerを用いてPCRでヒトTSHR細胞外領域cDNAを合成し、発現ベクターに挿入したのち大腸菌にMBP融合蛋白を生成する。MBPを酵素で切断し、TSHR細胞外領域を単離精製したのち、この蛋白に対する抗体(ポリクロナールおよびモノクロナール抗体)を作成し、TSHR細胞外領域抗体の^<125>I-標識TSHのレセプターへの結合阻止能およびcAMP生成反応を検討中である。
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