Project/Area Number |
06780029
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
家政学
|
Research Institution | Teikyo Junior College |
Principal Investigator |
黒田 圭一 帝京短期大学, 生活科学科, 講師 (00186545)
|
Project Period (FY) |
1994
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
|
Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | リン脂質 / コレステロール / 菜種リン脂質 |
Research Abstract |
これまで実験動物にラットを用い、大豆リン脂質、卵黄リン脂質(EgPL)、オキアミリン脂質などが血清、肝臓中のコレステロール(Chol)濃度の上昇抑制作用があることを報告した。本研究では、新たなリン脂質として菜種リン脂質(RaPL)に着目し、血漿や肝臓脂質濃度の上昇を誘発させるため、Cholまたは有機塩素化合物を投与した時、血清および肝臓中Chol濃度に及ぼす影響を検討した。実験には、4週齢をSprague Dawley系雄ラットを用いた。実験一の実験飼料は、AIN組成に準じた基礎飼料にオリーブ油(OL)、EgPL、RaPLをそれぞれ5%添加し、高Chol条件とするため0.5%Chol添加し調製した。実験2の実験飼料は基礎飼料にOL、EgPL、RaPLをそれぞれ5%添加し、さらに0.1%のペンタクロロベンゼンを添加した3種類を調製した。実験1、実験2とも上記の実験飼料で14日間飼育し、実験最終日の血清、肝臓中の脂質濃度の測定を行った。実験1の結果は、14日間の飼料摂取量と体重増加量は、各群間に有意の差はみられなかった。肝臓中Chol濃度はOL群に比較して、RaPL群、EgPL群で明らかに低い値を示したが、RaPLとEgPL群には差がみられなかった。血清総Chol濃度もOL群に比べてRaPL群とEgPL群が明らかに低い値を示し、肝臓Chol濃度と同様の結果がみられた。実験2の結果は、血清総Chol濃度は、OL群に比較してEgPL群とRaPL群で明らかに低い値を示したが、RaPLとEgPL群には差がみられなかった。肝臓Chol濃度もOL群に比較してEgPL群とRaPL群で明らかに低い値を示し、血清Chol濃度と似た傾向がみられた。またRaPL群はEgPL群より低い傾向がみられた。このことより、RaPLとEgPLがPECBを添加した場合の血清、肝臓総Cholの上昇作用が抑制されたものと考えられる。血清の中性脂肪濃度は、OL群に比較してEgPL群とRaPL群で明らかに低い値を示したが、RaPLとEgPLの群間にはばらつきがあり有意の差がみられなかった。
|