Project/Area Number |
06780061
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
体育学
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山本 義春 東京大学, 教育学部, 助手 (60251427)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | H反射 / フラクタル / 1 / fゆらぎ / パワースペクトル |
Research Abstract |
健常者5名のヒラメ筋より刺激頻度1Hzで1050回のH反射を誘発し、その増幅を記録した。刺激強度として1.2MTと0.9MT(MT:Motor Threshold)の2つの強度を用い、各強度につき2回の測定を行った。得られたH波およびM波(1.2MTのみ)振幅の時系列に粗視化スペクトル法(Physica 68D:250-264,1993)を適用し、時系列中に占めるフラクタル成分の割合(%Fractal)、およびスペクトル指数(β)の値を求めた。 その結果、H、M波時系列ともに%Franctalは90%以上の値を示した。また、M波時系列のβは0.26±0.14と白色雑音に近い性質を有していた。それに対し、H波時系列のβはおよそ0.8となり(0.75±0.26,1.2MT;0.80±0.39,0.9MT)、非常に強い時間相関を持つ変動であることが明らかとなった。M波時系列にはH波時系列のような強い時間相関がみられなかったことから、それは刺激強度の変動、神経線維の伝導、神経筋接合部の性質などによってつくりだされているのではないことが分かる。また、M波が誘発されない刺激強度0.9MTの実験でも、H波時系列に1.2MT同様の時間相関がみられた。これは、M波による前筋収縮の影響や、電気刺激の逆伝播性の成分がH波時系列の時間相関に関係していないことを意味する。以上から、H波時系列の強い時間相関は脊髄レベルで生じているものと推測できた。
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