Project/Area Number |
06780152
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Science education
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
中山 玄三 熊本大学, 教育学部, 講師 (40211437)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 科学的リテラシー / 小学校理科カリキュラム / カリキュラム開発 / モジュール教材 |
Research Abstract |
本研究では、まず、国内外の文献調査をもとに科学的リテラシーに関する理論的研究を行った。欧米先進諸国における科学的リテラシーに関する最近の議論を取り上げて、その背景となる科学教育思潮について考察し、また、同時に、わが国における科学的リテラシーに関する論点を明確にした。さらに、万人のための科学技術リテラシーを中心として、世界におけるカリキュラム開発の現状と課題を概観するとともに、わが国の現行小学校理科教科書を科学的リテラシーを観点として分析・検討を行った。科学的リテラシーを、理科学力の機能的側面に焦点を当てた実生活への活用・応用能力として捉えた場合、わが国の現行の小学校理科教科書においては、「利用の仕方によれば人間にとって有害で危険な科学技術」「地球の有限性・人類の共存に関わる科学技術」「健康の維持・増進に関わる科学技術」「地球・自然環境保全に役立つ科学技術」を内容とする生活能力にあまり重点が置かれていないことが明らかになった。 そこで、次に、科学的リテラシーとしての「実生活への活用・応用能力」という観点から、現行の理科カリキュラムを見直し、その弱点を補強できるようなモジュール教材を開発することをねらいとした実践的開発研究を行った。「生活関連の科学技術トピックスを中心とする追加・挿入型モジュール教材」「環境リテラシー育成を目標とした地域素材による置き換え型モジュール教材」および「クロス・カリキュラム的視点からの新単元導入型モジュール教材」の開発という3つの方法により、科学的リテラシー育成に重点をおいた小学校理科カリキュラム試案を作成した。今後の課題として、開発したカリキュラムおよびモジュール教材の質的評価を実際の授業過程において行うことにより、その実行可能性・有効性を検討する必要がある。
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