Project/Area Number |
06780168
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Educational technology
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
吉根 勝美 名古屋市立大学, 計算センター, 助手 (50230785)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 1994: ¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
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Keywords | CAI / 演繹推論 / 帰納推論 / マルチウィンドウ / マン・マシンインタフェース / 幾何教育 |
Research Abstract |
現在の教育では、個性的で創造性・独創性豊かな人材の育成のためにも、思考能力の育成が非常に重要な課題になっている。コンピュータによる教育支援(CAI)においても、繰り返しによる暗記ばかりではなく、近年では自ら思考方法を学びとることも重視されている。思考の内訳を見ると演繹的思考と帰納的思考という両面があると考えられ、学習者にはこれらの使い分けを教え、思考方法を体得させる指導が望まれる。本研究の目的は、学習者の演繹的思考と帰納的思考を並列的に促進するための教育の手順をCAIシステムとして実現する手法を解明することにあった。 本研究では、具体的な対象課題を中学から高校程度までの幾何論証問題とし、CAIシステムを利用している学習者の演繹推論や帰納推論の過程をシステム側で捉える方法について考察した。幾何論証問題のためのCAIシステムは、演繹的思考のための証明式記述ウィンドウ、帰納的思考のための図形作図ウィンドウ、助言などのためのウィンドウから構成し、それぞれに対応するマン・マシンインタフェースを構えるものとした。 証明式記述ウィンドウや図形作図ウィンドウを通して学習者が行ったキーボードやマウスの操作が、学習者自身の幾何論証問題に対する推論過程の具象化であるとの前提に立ち、演繹的思考と帰納的思考を並列的に促進するためのCAIシステムに必要な機能として次の3点を提案した。 (1)マン・マシンインタフェース機能を提供する対話処理部 (2)学習者の推論過程を具象化した外部表現を後述の推論支援部で使用する内部表現に変換するフィルタ部 (3)各ウィンドウからの内部表現を統合して学習者支援を行う推論支援部 CAIシステムの具体的実現については、近年のパソコン及びネットワークに関わる環境の急激な変化を十分に考慮する必要があり、今後の課題である。
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