Project/Area Number |
06780361
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
社会システム工学
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
矢澤 則彦 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 助手 (60250859)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 農産物自由化 / 国際収支 / 土地利用 / 一般均衡 |
Research Abstract |
農産物自由化が社会経済システム(今回の研究で構築した一般均衡モデルによる社会システム)に与える影響として日本国内の住民の効用増が期待される。研究の結果によれば、人口移動による都市地代の上昇が効用の上昇を妨げる一方で、住宅支出の少ない場合の効用は期待どおり微増する。(漸近的な定常的な経済状態を期待することができる。) さらに、政策的にはどのようなタイムスケジュールがよいかという観点からのシミュレーションでは、2020年まで26年かけて自由化を行うよりも、2010年までにより早めに達成し終えるほうが効用(厚生)をあまり下げることなく自由化が実現する可能性のあることがわかった。つまり、「短期間に自由化を実現したほうが、効用を下げずにすむ」ことがわかる。また政府による管理制度の撤廃と関税の撤廃のインパクトは、価格体系に影響をあまり与えずに効用を保つ効果のあることが判明した。勿論、現実的には生存率を動かすような計画期間の操作をすることはできない。しかし、より望ましい(効用を保てるような)シナリオとして、政府サイドによるより早い時点での自由化達成と、消費者サイドによるバランス(都市と周辺域のバランス)ある国土形成に不可欠であると考えられる「(ともすれば物価上昇の呼び水となりやすい)住宅関連への支出に固執しない消費体系確立」への具体的な政策が必要とされると考えられる。
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