Project/Area Number |
06780379
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Natural disaster science
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
横井 俊明 秋田大学, 鉱山学部, 助手 (50231684)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 地震応答 / 地形効果 / 上下動 / S波入射 / 多成分アレイ観測 / 境界要素法 / 三次元問題 |
Research Abstract |
平成5年度に三成分二地点で観測を開始した秋田大学鉱山学部付属鉱業博物館敷地内及び周辺(手形山)に於いて、さらに観測点を追加する形で4点三成分観測体制の整備を目指したが、平成6年度研究費で地震計の修理費分に相当する予算を削減された為に3点三成分の整備しかできなかった。加えて予算の執行が遅れた事で実際の観測条件が整った時はすでに初冬であった。降雪期までの短い期間でなんとか観測再開に至ったが、狙っている近地の微小地震活動度が低く、また冬季の強風の影響でノイズレベルが高い為、解析に耐える記録は未だに得られていない。さらに、平成五年度に製作して使用していた手作りアンプが不調になったことも観測継続の障害であった。これからは、長期間の安定した作動を保証された機材への移行が絶対必要である。また、地震活動度の低い秋田市では多点同時観測体制の整備は、効率の良い研究遂行に絶対必要である。平成7年1月17日の兵庫県南部地震後は地震観測機材の一部を手形山から撤収し、神戸市内に展開されているリニアアレイの観測点の一部として臨時に設置、使用中である。これらは三月中旬には秋田へ持ち帰り従来の観測を再開する予定である。 数値計算に於いては、崖地形表層の低速度層も考慮できる、閉じた層構造の為の漸化式を用いた解法を開発した(平成6年10月に地震学会秋季大会及び物理探査学会秋季学術講演会で発表)。さらに基盤の上の第三紀層が侵食されて崖地形が生成されるという秋田の地域性に合わせて、両端の開いた不規則成層構造の計算を可能にする解法も開発し、平成7年3月の地震学会春季大会、6月の物理探査学会春季学術講演会で発表予定である。これらの方法では計算結果を不安定にする境界面の打ち切りの影響を削除できる新しい境界積分方程式に基づいており、また、主記憶容量を節約する為に新たに提案された漸化式による解法を使っている。これら境界積分方程式、漸化式は、共に報告者によって開発、提案されたものである。加えて、平成6年11月から平成7年2月まで来日したメキシコ国立自治大学(UNAM)のFrancisco Jose Sanchez-Sesma教授と共同で三次元間接境界要素法の開発に取り組んでいる。これは同教授が開発した円形要素を使う解法を、新たな定式化の導入により、より一般性のある三角形要素を使う解法へと発展させる試みである。現在、テストランを行っているが、細かいバグは有るものの大筋では納得出来る計算結果を得ており近い将来完成すると期待される。
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