Project/Area Number |
06780387
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
プラズマ理工学
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
中村 圭二 名古屋大学, 工学部, 助手 (20227888)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 誘導結合プラズマ / 高周波プラズマ / 静電結合 / 静電シールド / 高周波電磁界 / ITO / ドライエッチング |
Research Abstract |
低圧力・高密度の次世代プロセス用プラズマ源として注目されているRF誘導プラズマにおいて、不純物発生の一つの原因と考えられているプラズマ-アンテナ間の静電的結合を抑制するため、新しい静電シールド方式のRFアンテナを試作し、アンテナ近傍での高周波電磁界やプラズマ生成特性を調べた。 マルチカスプ磁場で覆われたステンレス円筒容器(36cmφ)の内部にシールドアンテナ(20cmφ)を設置し、RFパワー(13.56MHz、<1kW)を印加する。シールドは、幅15mmのメタルプレートをアンテナの周方向に1mm間隔で絶縁被覆アンテナの上から巻き付けて行う。そしてすべてのプレートは、アンテナから約10cm離れた接地メタルリングに接続されている。真空中においてアンテナ近傍では、静電結合によりプローブに高周波電圧Φ_<RF>が誘起されるが、シールドアンテナではプローブ・アンテナ表面間の距離Δrが小さくなってもΦ_<RF>は非常に小さく、静電遮蔽の効果の大きいことがわかった。一方、プラズマ中では、アンテナ・プラズマ間との静電的結合により、アンテナ導体を囲む絶縁被覆の表面に負の直流電圧V_<DC>が発生するが、シールドアンテナでは、RFパワーを大きくしても、プラズマ電位とV_<DC>との差を浮動電位程度まで大きく減少させることができた。これはアンテナ表面へのイオン衝撃エネルギーを低下できることを示しており、絶縁被覆におけるイオンスパッタリングの抑制が可能となった。そのときの電子温度は同じであったが、プラズマ密度はシールドをすることにより半分程度となった。これは、シールドを施した場合には高周波磁場が減少することから、渦電流損などによる高周波磁場の低下が主な原因と考えられる。最後に、メタンプラズマを生成してITO薄膜のエッチングを試みたところ、高いエッチングレートと酸化膜や窒化膜などに対するエッチングレートの高い選択比が得られた。
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