Project/Area Number |
06780392
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
プラズマ理工学
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
草野 完也 広島大学, 理学部, 助手 (70183796)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | プラズマ / MHD / 磁気ヘリシティ / 太陽コロナ / 太陽フレア |
Research Abstract |
本研究においては、特に太陽コロナを念頭に置き、磁気ヘリシティおよび磁気エネルギーをシステムの外から供給されたMHDシステムの非線形応答に関する数値的理論的考察を行った。 (1)数値シミュレーション研究:以下のような3次元MHDシミュレーションを実施した。計算領域である直方体をコロナ、ある境界面を両極性の磁束領域が存在する太陽表面と考える。磁束領域では回転運動が計算領域内部に磁気ヘリシティと磁気エネルギーを注入する。計算の結果、真空磁場を初期条件に取った場合、内部の磁束管がゆっくり巻き上げられる準定常的変化の後、多くの磁束管が再結合を受ける大規模エネルギー緩和が発生することが明らかにされた。 (2)最小エネルギー解の分岐理論:上のシミュレーション結果を物理的に説明するため、J.B.Taylorの最小エネルギー原理を開いたシステムに拡張する理論を構築した。その結果、最小エネルギー状態はヘリシティの供給量とその結果による磁束構造の幾何学的変化によって2つの解に分岐することが示された。分岐した解の遷移過程がシミュレーションにおける大規模エネルギー緩和に対応する事を明らかにした。分岐によって新しく現れる解は他の解と事なる磁気トポロジーを持つためその遷移過程に磁気再結合を伴う。 (3)新しい太陽フレアモデルの提唱:以上の結果から開いたMHDシステムがヘリシティの供給によって間欠的なエネルギー緩和をすることを分岐理論によって明らかにすると共に、太陽フレアの物理機構が分岐した最小エネルギー解の遷移として説明できることを提唱した。
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