Project/Area Number |
06780427
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Environmental dynamic analysis
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
奥村 浩 千葉大学, 映像隔測研究センター, 助手 (50251195)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | リモートセンシング / 環境モニタリング / 災害調査 / 衛星画像 / 航空機画像 / 経時変化抽出 / 統計的検定 / 正準相関分析法 |
Research Abstract |
本研究では、同一の観測領域を異なる2時期に衛星や航空機に搭載したセンサで収集した多重時刻多重分光画像データセットを用いて、対象領域の経時変化の有無、経時変化の種類を自動抽出するデータ処理手法の開発を目的としている。本年度は、先ず新しい経時変化領域抽出法の理論構築を行い、次いで人為的に作成した擬似画像での数値実験を行った。さらに、実際に米国の地上探査衛星LANDSATで得られた衛星画像を対象に処理を行い、本手法の有効性を評価した。最後に本手法の問題点を検討し、その解決のための改善案の提案も行った。以下にその概要を示す。 1.新しい経時変化抽出法DETECT法の提案 経時変化抽出はこれまで差分や内積、外積といった演算処理を画素ごとに施し、その結果に閾値処理を行うことによって実現されてきたが、画素単位の処理はパルス雑音の影響を受けやすい上に、閾値処理の際に設定する閾値が解析担当者の経験に基づく主観的な値であるなどの問題点があった。そこで、処理を領域単位にすることにパルス雑音の平滑化を行い、変化の有無の判断に統計理論に基づくカイ二乗検定法を応用することにより閾値設定から恣意性を排除することに成功した。 2.擬似画像や実画像を用いたDETECT法の有効性評価 乱数を用いて作成した擬似画像や、1979年と1987年の同じ日(5月21日)に収集した実際の衛星画像(米国LANDSAT衛星のMSS画像、観測対象地域は茨城県つくば市)を対象に処理を行ったところ、従来法では見かけの変化まで拾ってしまっているのに対して、DETECT法では顕著な変化を正確に捉えた。 3.DETECT法の問題点とその改善策 DETECT法では時間変化の有無の判定に統計的検定を用いているが、処理対象画像のチャネル数が増加すると検定の際の自由度が大きくなって処理結果の画像の解像度が劣化する問題点が判明した。そこで、多変量解析法のひとつ正準相関分析法を用いて経時変化が顕著に現れるような画像再構成を行ったところ良好な結果を得た。
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