湿原植物の分布を左右する微地形の水分環境の変動に関する研究
Project/Area Number |
06780454
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
環境保全
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Research Institution | National Institute for Environmental Studies |
Principal Investigator |
野原 精一 国立環境研究所, 生物圏環境部, 主任研究員 (60180767)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 泥炭地 / 毛管ポテンシャル / 土壌水分 / 地下水位 / 湿原 / 微地形 |
Research Abstract |
福島県の南会津地方にある面積8haの宮床湿原で微地形、高等植物の分布および泥炭地の水理環境について調査をおこなった。中央よりやや北部が最も高度が高く、湿原全体の比高差は約2.5mあった。北部を流れる水路は人為的に用水化したと考えられた。特徴的な景観としてハイイヌツゲの低木帯が周囲の林に隣接して帯状に存在し、わい小木が中央に一様に分布していた。ヤマドリゼンマイは北部のやや高い地域に多く、ヨシは中央の水路より東部に多かった。ワタスゲ・タテヤマリンドウはほぼ湿原全体に分布していた。周囲に山地斜面から湿原い移る水路沿いのハイヌツゲとハンノキの低木帯下にザゼンソウが分布していた。表層から深さ150cmのピエゾメータにより地下水位の変化を湿原の3ヵ所で連続モニターした。いずれも、異る月変化をし降水量の変化とは関係なかった。凹地と凸地おける150cm深のピエゾメータによる水位は場所によって異なっているが凹凸地による違いはなく、ともに月変化が小さかった。夏期の無降水期に、表層10cmの方が下層30cmより泥炭土壌の毛管ポテンシャルの絶対値は大きかった。凹地に比べ凸地で差が大きく表層はより乾燥していた。土壌水分の連続測定の結果、凸地の毛管ポテンシャルの減少量は降水量と相関が高く、表層10cmの点の方が下層の30cmの点より回帰直線の傾きが大きかった。凸地の毛管ポテンシャルの増加速度は夏期にほぼ同じ程度で、表層で-3.6〜7.1g f cm^<-2> day^<-1>(k Pa day^<-1>)、下層で-2.5〜-4.3g f cm^<-2> day^<-1>(k Pa day^<-1>)であった。
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Report
(1 results)
Research Products
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