フレキシブル人工ホストによる情報発信型分子認識センサー
Project/Area Number |
06780457
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Bioorganic chemistry
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
鈴木 巌 東北大学, 薬学部, 助手 (30226493)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 情報発信型分子認識センサー / クレフト型ホスト / エキシマー / シクロデキストリン / シクロファン |
Research Abstract |
1:フレキシブル人工ホストによる情報発信型分子認識センサーを構築するため、まず非環状クレフト型ホストとなることが期待されたN,N^1-bis(2-naphthoyl)-L-ornitine(1)を合成した。化合物1はアルカリ性水溶液中でナフタレン環由来のエキシマー蛍光と通常蛍光を示したが、このエキシマー蛍光は1のクレフト型構造に由来する分子内エキシマーではなく、ミセル用の凝集体に由来する分子間のエキシマーであった。そこでこの凝集構造を破壊するため系内にシクロデキストリン(CD)を添加したところ、1の蛍光特性に大きな変化が観察され、1-CD系は情報発信型のセンサーとして機能しうることが判明した。この系は特にC_6-C_8アルコールの見地に有効であった。この結果についてはJ.Incl.Phenom.誌への投稿準備中である。次にこの結果を発展させるべく,β-CDと1の共有結合系での検討を行った。やはりβ-CDと1の共有結合系でもゲスト結合に際し、1の蛍光特性に大きな変化が観察され、分子認識センサーとしての機能を有していた。この共有結合系はさらに大きな分子に対する応答が優れていた。この結果はChem.Lett.誌への投稿を予定している。 非環状ホスト化合物1単独では水溶液中での包接化合物形成は大きな期待がもてないことが判明したので、芳香環2残基と2つのアミノ酸ブリッジからなる環状構造を有するシクロファンへの合成を試みた。しかしながら現段階では環化させる段階の収率が非常に低く、その蛍光特性の詳細を評価するにはいたっていない。今現在、環化段階の収率の向上を目指し、種々の反応条件の検討を行っている。なお本研究課題にて購入した設備品であるロータリーエバポレーターなどは本研究の円滑な進行に大いに役立っている。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)