チャンネル機構による、二分子膜を介する選択的イオン輸送系の構築.
Project/Area Number |
06780465
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Bioorganic chemistry
|
Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
田中 康隆 静岡大学, 工学部, 助手 (10240798)
|
Project Period (FY) |
1994
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
|
Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | イオンチャンネル / レゾルシン環状4量体 / カリックスアレーン / 脂質2分子膜 / イオン選択性 |
Research Abstract |
チャンネル機構による、二分子膜を介する選択的イオン輸送系の構築を試み、次のような成果を得た。 1.レゾルシン環状4量体を骨格とする人工イオンチャンネル分子 両親媒性レゾルシン環状4量体(1)は人工イオンチャンネルとして機能し、その際し単一の電導度、イオン選択性を示す。チャンネル特性を示すための構造的条件を明確にするため1よりアルキル鎖の短いレゾルシン環状4量体、また1と同じアルキル鎖長を持ち環状構造を持たないアルキルレゾルシンを新規に合成した。両化合物共脂質2分子膜中でチャンネル特性を示したが前者はチャンネル出現の頻度が少ない等チャンネルとしての安定性に欠け、後者は主に3種類の電導度を有するチャンネル電流を与えた。人工イオンチャンネルとして機能するため分子は脂質膜を貫通するだけの長さを持つアルキル基が必要で、単一の電導度を与えるためには一定のイオン透過のためのチャンネル孔を提供できる構造が必要であることが判明した。 2.カリックスアレーンを基本骨格とする人工イオンチャンネル分子の合成 上述の結果を受けて一定のチャンネル孔を提供でき、かつその孔大きさを種々変化させるため両親媒性カリックスアレーンを合成した。極性基としての水酸基のパラ位に長鎖アルキルを有するカリックス[6]アレーンは脂質2分子膜中で人工イオンチャンネルとして機能することが判明した。今後口径の異なる[4]、[8]アレーンを合成しこの3種の新規両親媒性カリックスアレーンのイオン選択性を検討し、人工イオンチャンネルの口径とイオン選択性の関係を明確にする。
|
Report
(1 results)
Research Products
(2 results)