非ペプシン型カルボキシルプロテアーゼ活性中心の検索と構造機能相関
Project/Area Number |
06780479
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Structural biochemistry
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
井上 英史 東京大学, 大学院理学系研究科, 助手 (20184765)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 非ペプシン型酸性プロテアーゼ / アスパラギン酸プロテアーゼ / 活性中心 / アスペルギルス・ニガ- |
Research Abstract |
結果1. Aspergillus niger var.macrosporusが分泌する非ペプシン型酸性プロテアーゼであるプロクターゼAの活性中心残基を検索するために化学修飾を行った。プロクターゼAはpH6以上で不可逆的に失活するので用いることのできる反応は限定される。本研究ではカルボキシル基、トリプトファン、ヒスチジンに対する化学修飾を行った。その結果、カルボキシル基の収縮により活性の低下が見られ、トリプトファンやヒスチジンは修飾されなかった。 結果2. アスパラギン酸残基・グルタミン酸残基を標的に部位特異的変異を行った。プロクターゼAはScytalidium lignicolumのプロテアーゼBとアミノ酸配列が50%一致することから、活性中心は両者の間で保存されていると考えられる。そこで保存されている16個のアスパラギン酸及びグルタミン酸残基をそれぞれアスパラギンまたはグルタミンに変換した変異体を作製し、活性を測定した。その結果、Asp123とAsp220を変異した場合のみに活性が消失した。 結論 この2つの残基は近傍に分子内ジスルフィド結合が存在することから、高次構造上で近くに位置すると考えられ、プロクターゼAはペプシン型アスパラギン酸プロテアーゼと同様に2つのアスパラギン酸残基が活性中心を形成していると考えられる。プロクターゼAはペプシン型アスパラギン酸プロテアーゼと一次構造の共通性が全く見られないことから、収斂進化により触媒機構の類似した2つのアスパラギン酸ファミリーが存在すると予想される。
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Report
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Research Products
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