組織特異的カルパインの検索・分析によるカルパインファミリーの機能解析
Project/Area Number |
06780480
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Structural biochemistry
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
反町 洋之 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助手 (10211327)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | カルパイン / 組織特異的発現 / 骨格筋 / システインプロテアーゼ / カルシウム / alternative splicing / 胃 / 遺伝子発現 |
Research Abstract |
カルパインは細胞質内のCa^<2+>依存性プロテアーゼであり、細胞機能のモジュレーターとして働くと考えられている。構造解析は大きく先行し、特に哺乳類カルパインの構造は完全に解明されたかに見えた。Ca^<2+>依存性の異なるアイソザイム、μ-及びm-カルパインが存在し、どちらも組織普遍的発現を示すため、細胞の基本的機能を果たすと考えられる。これに対し、最近我々は組織特異的に発現する分子種、骨格筋特異的なp94と胃特異的なnCL-2,-2'を発見し、カルパインが組織特異的及び普遍的分子種に分類され、その構造の全貌については未だ途上にある事を見い出し、今までのカルパインについての概念を大きく変換する必要のあることを明らかにした。そこで本研究は、遺伝子、タンパク質、培養細胞レベルで、広くスクリーニングし、カルパインファミリーの構造と分布を解明することを目的とした。まず、nCL-2のcDNAをプローブに用いて、種々の臓器cDNAライブラリーをスクリーニングした結果、カルパインファミリーの新しいメンバーを発見しnCL-3と命名した。一方、骨格筋においてp94タンパク質は、自己消化のために非常に少量しか存在しないので、培養細胞(COS,L8,P19細胞など)に発現させ、様々な抗体を用いて確認した。その結果p94の特異的な構造と発現レベル、分解速度に関係があることが明らかとなった。また、免疫組織染色により局在を解析した結果、ラット骨格筋では核膜上に存在する可能性が示唆された。nCL-2,-2'については、その発現量比が、発生段階などで変化する可能性もあるため、RT-PCRを用いてこれを検証した結果、両者で組織分布が異なることを見い出した。今後これらの結果を総合し、さらに研究を進めて組織特異的及び普遍的発現の意義や、その機能分担を明らかにしたい。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)