低分子量G蛋白質RasおよびRhoと関連蛋白質の構造と機能の解析
Project/Area Number |
06780484
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Structural biochemistry
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
田中 一馬 大阪大学, 医学部, 講師 (60188290)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1994: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | シグナル伝達 / 低分子量G蛋白質 / Rho / Rho GDI / 出芽酵母 |
Research Abstract |
本研究では、低分子量G蛋白質Rhoとその関連蛋白質の構造と機能について検討した。私共の研究室では、すでにRhoの活性制御蛋白質Rho GDIを見い出している。本年度、私共はこのRho GDIのホモログを出芽酵母より精製し、そのcDNAをクローニングして一次構造を決定した。さらに、このRho GDIの機能を明らかにする目的で、Rho GDI遺伝子の破壊変異株を作成してその表現型を解析したが、明らかな変化は認められなかった。そこで、現在、Rho GDI要求性の変異株を新たに樹立してその変異遺伝子をクローニング中である。一方、私共は、出芽酵母においてRhoがアクチンと共に出芽部位に局在して、出芽による細胞膜の増殖を制御していることを明らかにした。さらに、Rhoは出芽酵母では増殖に必須であることから、Rhoの温度感受性変異株を樹立し、その復帰変異株を取得して解析したところ、Rho以外の遺伝子に変異が生じていることが明らかとなった。この復帰変異株では増殖がRhoに非依存性になることから、変異が生じている遺伝子はRhoの標的蛋白質をコードしている可能性が高いと考えられる。現在、この遺伝子を分離してクローニング中である。また、Rhoの優性活性型変異株と優性不活性型変異株はその増殖能が低下するが、この2種の変異株において多発現させることで増殖能の低下を抑圧する遺伝子を多数分離した。これらの遺伝子もRhoの関連蛋白質をコードする遺伝子である可能性が高い。以上、Rhoおよびその関連蛋白質の構造と機能がかなり明らかになり、当初の研究目的はほぼ達成することができたと考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)