Project/Area Number |
06780488
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Structural biochemistry
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
木股 洋子 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (60255429)
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Project Period (FY) |
1994
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1994)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1994: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | チトクロムP450 / 非天然型アミノ酸 / タンパク質工学 / 酵素触媒機構 |
Research Abstract |
チトクロムP450の幾つかの活性部位アミノ酸残基を部位特異的に非天然型アミノ酸で置換する系の確立を目指して、先ずP450camの252位へのスレオニン誘導体の導入を実施した。252位のスレオニンは従来のアミノ酸置換法による解析から、その水酸基の酸触媒としての役割が提唱されていた。本研究ではこれを検証するために、スレオニンの水酸基がメチル基で保護され酸触媒として働き得ないO-メチルスレオニン(OMe-Thr)を252位へ導入し、その酵素活性への影響を解析することを試みた。その結果を以下に述べる。 1.P450camの252位へOMe-Thrを導入することに成功した。これは国内で、又、ヘム蛋白質として初めての非天然型アミノ酸の部位特異的導入例である。 2.252位へOMe-Thrを導入した変異P450camを大量合成、部分精製し、酵素活性測定や分光学的解析に必要な量及び純度のP450camホロタンパクの調整法を確立した。 3.上記の変異P450camの機能解析から、252位スレオニンの水酸基が遊離型であることはP450camの触媒作用に必須条件でないことが明らかになった。従って、従来のスレオニンの水酸基の酸触媒説を修正した新しい仮説-スレオニン水酸基の酸素との水素結合によって保持された水分子が酸触媒として働く-を提唱した(BBRC,1995 印刷中)。 今後この新しい仮説を更に検証するため、種々の水素結合能を有するスレオニン誘導体の252位への導入を行うと共に、今回確立した手法を用いてP450camの他の活性部位アミノ酸残基の役割の解析を実施することを計画している。
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